多様なキャリア支援学部の特徴

時代に対応したキャリア支援

人生100年時代の到来により、これから社会に出て行く学生は、教育・仕事・老後といった単線型のキャリアパスではなく、仕事と教育を行き来しながら、様々な場所で多様な活動を行うマルチステージ化が進むことが予測できます。また革新技術の発展により経済社会・産業構造の変化するスピードが加速化することに伴い、将来を予測することがますます困難な時代となっていくことも予測できます(VUCAの時代など)。
この他にも2020年に広がったコロナの影響により、対面でのコミュニケーションが困難となりました。すなわち、これまで表情や身振り手振りなどの仕草、声のトーン、服装を重視してきたノンバーバルコミュニケーションが困難となった反面、言語を用いたバーバルコミュニケーションがこれまで以上に重視される時代になることが予測できます。
しかし、どのような時代の変化を迎えるとしても、知識・技能、論理的思考力・判断力・表現力などの基礎的な能力や人間性が問われることに変わりはありません。
法学部では、どのような時代においても活躍し続ける人材を育成するために、法学、政治学などの高度な専門教育を提供するとともに、予測困難な時代においても生涯にわたり学び続け、主体的に考える力を育成することを目標に、一人一人の特色や個性、強みを活かした質の高いキャリア支援を行っています。

きめ細かなキャリア支援

法学部を卒業した学生の進路は、法曹のほか、民間企業、公務員などと幅広く、多岐にわたります。法学部では、このような進路の特性に合わせて社会の多様性や変化に対応できる実践的な人材を育成すべく、きめ細かなキャリア支援を行っています。ここでは、正課科目とそれ以外のものとに分けて紹介します。

正課科目

1年次には企業から与えられた課題に対して、学生が自主的に解決を試みる演習(ゼミ)があります(FSP:Future Skills Project)。また、社会への関心を高め、就業意識を醸成するために「法政ゲートウェイ講義」があります。同講義は、就職して社会に出て行き、責任ある社会人になるための準備として時事問題を身近にするための「ビジネスとメディア」、公務部門に興味関心を抱く学生に、様々な情報を提供するための「公務入門」、司法職(弁護士、裁判官、検察官)や司法関係専門職等(司法書士、弁理士など)への興味関心を抱く学生に「司法職入門」、金融業界に興味のある学生が、具体的なキャリアプランを描くための「金融入門」など、学生の関心に合わせてきめ細やかな講座が用意されています。
2年次には法学部で学ぶことが、仕事をはじめ、将来の自分とどのように関わっているのかを考えることを目的に、法学部卒業生をゲストに招き、自身のキャリアに対する考え方を話していただく、「キャリア意識の形成」があります。また2、3年次には学生が自らの就職・進路を見据えて、目的をもって大学で学ぶために、「キャリアデザイン~インターンシップを通じた学修」があります。ここでは自己理解・人間関係づくりのためのコミュニケーション論を学ぶとともに、インターンシップを通して、法学部の学修と社会の関係や職業意識を醸成します。

学生の主体性を尊重するキャリア支援企画

大学で実施されているキャリア支援の多くは、大学側が企画し、実行するため、学生は、与えられたプログラムに受け身で参加するのが一般です。
しかし、法学部では、学生自身が自ら主体的に自分自身のキャリア意識を醸成するために、企画・立案(ゲストの選定・交渉を含む)から、当日の講座運営まで行う「JOBカフェ」、「就活カフェ」があります。
「JOBカフェ」とは、各界で活躍する多種多彩な立教大学OB・OGの方々を招き、自分自身のキャリアや仕事内容について学生に語っていただく企画です。これに対して、「就活カフェ」とは、4年生が自分自身の就職活動体験を後輩の学生に語る企画です。
これらの企画は、少人数の座談会形式で行われるため、普段は聞くことができない貴重な情報を入手できる場として活用されています(プログラムに関する詳細は「立教大学法学部キャリア支援Facebook」に掲載されています)。

産学連携、社会的課題解決を通じてのキャリア支援

『コロナ後の日本経済:いくつかの論点』 田谷 禎三氏(元日本銀行審議委員)

目まぐるしく変化し続ける時代に対応するため、地域の課題解決を図る能動的学修(アクティブ・ラーニング)を取り入れるほか、豊富な産学連携プログラムを実施しています。
「キャリアデザイン~インターンシップを通じた学修」では、民間企業と連携した社会的課題解決(2022年度 アサヒビール(株)との連携による適正飲酒普及活動)、各種自治体の関わるエリアマネジメントに参加し、自治体や地域の人々と協働しながらの地域課題の解決を経験できます。
産学連携プログラムでは、立教大学卒業生が組織する各種職域立教会(立教金融人会、不動産立教SB会、立教観光クラブなど)との共催で行う業界別の講演会・交流会が豊富に用意されています。
(講演実績)
  • 2022年度「ウクライナ戦争と国際秩序の将来」細谷雄一 氏(慶応義塾大学法学部教授)、その他
  • 2021年度「コロナ後の日本経済:いくつかの論点」田谷禎三 氏(元 日本銀行審議委員)、その他
  • 2015年度「地方自治体の魅力と可能性」遠藤雅彦 氏(元 東京都総務局長)
  • 2018年度「フィンテック(金融技術革新)の現状と課題」岩下直行 氏(京都大学公共政策大学院教授、前日本銀行Fintechセンター長)
  • 2019年度「Aiによる次世代社会(Society5.0)の実現と政府の役割」西山圭太 氏(経済産業省商務情報政策局長)
など幅広い分野の方々に最先端の議論を講演していただいています。

民間企業、公務員、幅広い進路選択に対応

幅広い進路選択に対応するため、法学部教員による法学部生に特化したエントリーシート対策講座および面接対策講座を開催するとともに、公務員を志望する学生に対しては、公務員試験対策講座(択一試験対策、論文試験対策、面接対策等)、個別面談なども実施しています。
以上のように、法学部では、予測困難な時代においても、生涯にわたって学び続け、主体的に考える力を養うために多種多彩なキャリア支援プログラムを設け、一人一人の特色や個性、強みを活かした質の高いキャリア支援を行っています。

主なキャリア支援講座の実績

JOBカフェ企画関連

JOBカフェ~金融業界編~
JOBカフェ~家裁調査官編~
JOBカフェ~専門商社金属資源編~
不動産JOBカフェ
JOBカフェ
~破壊的イノベーションを起こすための デザイン思考実践講座~
就活カフェ~法曹志望者編~

公務員対策講座関連

公務員対策講座
公務員ガイダンス(勉強の進め方)
就活カフェ~公務員合格者座談会~第1回
就活カフェ~公務員合格者座談会~第2回

その他

エントリーシート対策講座(基礎編)
エントリーシート対策講座(応用編)

卒業生VOICE

常に目的意識を持って働き続けていけるかを考える

法務省(国家公務員一般職) 法学科2017年卒業
O.M.さん


刑事事件の被害者のみならず被疑者・被告人の人権を守るために活躍できる検察事務官を選び、東京地方検察庁に入庁しました。現在は法務省に所属し、世界各国の刑事司法実務家を対象とする国際研修・セミナーの実施などを行い、日本国内のみならず、国際社会における正義の実現に貢献しています。

就職活動では積極的に様々な役所の業務説明会に赴き、自分が常に目的意識を持って働き続けられる場所なのかを考えるよう意識していました。また、大学で自ら公務員カフェを企画・立案し、公務員として活躍されるOB・OGの方々を招いて直接お話を聞く機会も持つことができました。法学部ではJOBカフェを始めとする様々なキャリア支援講座が用意されています。一人でも多くの法学部生が、これらの講座に積極的に参加し、キャリア意識の形成に役立てられることを願います。

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