政治学科

政治に関わる問いを自ら設定し現状を分析したうえで、望ましい制度を構想する力を身につけます

法学部において政治学を学ぶ意味はどこにあるのでしょうか?法律は人間のために存在します。しかし、その法律は他ならぬ人間によってつくられます。選挙や国会審議など法律がつくられる政治過程に表れる価値や利益や正義、つまり法律の背後に潜む人間らしさを解明するところに法学部で政治学を学ぶ意味があります。政治学は人間の学なのです。

特色1 政治学科は「問い」を立てることを大切にする学科です

立教大学法学部政治学科は問題集の答えを教えるような授業を行いません。むしろ、皆さんが過去や現在の政治に関する興味深い問いを立てる能力を身に付けられるよう私たちは全力を注ぎたいと思います。新たな問いの設定は、それだけで次の時代の政治や社会を変えていくことにつながります。Googleで答えを探すのはもうやめましょう。真に張り合いのある問いは自分自身で見つけるものです。教員はそのお手伝いをします。皆さんは4年間でいくつ問いを立てられるでしょうか? 問いを立てるという知の格闘場へようこそ。

特色2 政治学科は思想と歴史と実証を重んじた教育を行う学科です

日本を含む各国政府の新型コロナウィルス対策では、各国がSARSやMARSといった感染症を過去に経験したか否かが対策の効果を左右しました。また、マスクの装着、ロックダウンあるいはワクチン接種の強制をめぐる議論では、自由をめぐる政治思想が大きな注目を集めました。こうした具体的事例をもとに、日本を含む各国の政治史を辿り、内外の政治思想の文献をひもときながら現実の政治を実証的に分析できることが立教大学法学部政治学科の特色です。

特色3 政治学科は制度構想力豊かな人材を育成する学科です

政治学科は、望ましい社会の実現にコミットする制度構想力豊かな人材を育成します。日本政治に加え政治史、各国政治及び政治思想の3つの分野を学んだ人材は、人間行動への深い洞察に基づいた問いを設定することができます。こうした問いの設定は必ずや社会を変えます。次の社会を構想できる人材は、政治・行政部門や民間企業のみならず、ありとあらゆるところで必要とされています。次の社会の可能性は立教大学法学部政治学科から始まっていきます。
こんな人に学んで欲しい
あまり考えずとりあえず生きてきた、模試の成績で進学先を決めようとしている、しかし、政治や社会について何かもやもやとしたものを感じる。どうなってるのだろう? なぜなのだろう? どうすべきなのだろう? 日本の社会や世界の情勢に関するこうしたもやもや感を抱えている方々の入学を立教大学法学部政治学科は歓迎します。もやもや感を解消する特効薬を提供できるわけではありませんが、もやもや感を共有し、一緒に考えることで、皆さんを深くて広い学びの世界へと案内したいと思います。

学生からのメッセージ

【私が政治学科を選んだ理由】「なぜ」を突き詰めて考えられる環境があります

政治学科2年次 Y.F.さん

政治は社会に生きる私たちが違いを認め合い、現代の様々な問題を共に考えるために不可欠な手段です。立教大学法学部には、従来の法学や政治学に捉われない多様な科目があります。例えば、「環境政治」という科目では、地球温暖化や公害といった環境問題を、国内外の政治の観点から考えます。理系的に感じるかもしれませんが、実際には大小様々な国家や市民などの利害が対立し、対話による合意形成が日々求められる問題です。また、私は社会教育主事課程も専門に加えて履修しています。この分野においても、施行される政策や実施される事業は、人々の政治参加によって質や量、方向性などが決められるため、政治学の知見は必須です。どうして選挙に行くの? 戦争はなぜ起きるの? 私と社会はどう関係がある? 正解ではなく、「問い」を出し続ける4年間を、政治学科で過ごしてみませんか。
お気に入りスポット
8号館4F メディアセンター
学生アルバイトとして、PC等の貸出やICTの質問対応などをしています。ここでは大学生活を支える様々なシステムに内側から触れられます。学部や学年を超えた仲間と、日々協力して業務にあたっています。

1day Schedule

4年間のカリキュラム(2024年度)

教員からのメッセージ

政治は変わる。ヨーロッパにみる政治の可能性

小川 有美 教授 Ogawa Ariyoshi
主要担当科目 : ヨーロッパ政治論


日本の若者には(若者に限りませんが)、政治は変わらないもの、変えられないもの、と考える人が少なくないといわれます。しかしヨーロッパの政治の発展をたどるならば、それまでにありえなかったことが起こって、国家や社会が変わってきたことがわかります。ヨーロッパの政治を学ぶことは、世界各国の政治についての知識を広げるだけではありません。政治にどのような可能性があるのかを知ることといってもよいでしょう。
サッカーで知られるように、ヨーロッパの各地域には「国民国家」とは違うアイデンティティが蘇ることがあります。また「大国」であるのが幸せかというと、必ずしもそうではありません。北欧やオランダのようにスモール・オープン・エコノミーと呼ばれる中小国の経済・福祉・男女平等のパフォーマンスの高さは世界で注目されます。そして何世紀も戦争を繰り返してきたヨーロッパの歴史の中で、「欧州統合」は経済共同体を創り出すだけでなく、平和な空間としてのヨーロッパの実現と大きくかかわっています。
ただしヨーロッパで民主主義と人権が右肩上がりで発展してきたわけではありません。民主化が妨げられる現実(とりわけ女性の政治参加は男性よりはるかに遅かったのです)、ファシズムのような現代社会の野蛮、グローバル化の中での格差拡大や外国人排斥、こうした危機が次々と起こってきたのがヨーロッパの政治です。
なぜそんなことが起こるのか、授業を通じてイギリス、フランス、ドイツ、北欧、南欧、中東欧など各国の政治と、EUによる統合の試み、そして政治学の理論のおもしろさを学び、政治のもつ広い可能性を新鮮な思考で考えてみてください。

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